味噌は生きています。同じ原料を使用しても微妙な製法の違いによって仕上がりが違います。
また味噌の種類によっても製法は変わります。
味噌作りの工程は以下のように大きく5つの工程に分けることが出来ます。
- (1)製麹 (麹を作る作業)

1.
米を精米します。
2.
次に米を洗浄し、糠などの異物を取り除きます。
この米を水に浸け十分水を吸わせます。これを蒸機で蒸します。
3.
蒸す事で米の主成分である澱粉質は糊化し、タンパク質は熱変性し殺菌されます。
4.
蒸した米は適温(35℃くらい)まで冷します。その後糀菌を接種します。
5.
接種後、約3時間で胞子が発芽しはじめ16時間くらいから菌糸の伸長(破精)が盛んになります。
6.
この時点で呼吸熱による麹菌の衰弱を防ぐため米粒をほぐして酸素を補い麹菌の育成を促します。
7.
出来上がった麹を製麹室から出す事を出麹といい、約40時間で米麹できます。- (2)大豆の処理
- 大豆は精選後、丁寧に洗浄し一晩水に浸けて吸水させます。吸水した大豆は重量が2倍程度になります。 これを蒸煮缶で軟らかく蒸します。
- (3)混合仕込
- 蒸した大豆を冷却し、米麹、食塩、種水を混合して、すり潰し桶に詰めます。
- (4)発酵管理
- 仕込んだ味噌は桶で自然発酵、熟成させます。 熟成期間は味噌の種類によって異なりますが、発酵、熟成の間に麹菌などの働きによって原料中の たんぱく質はアミノ酸やペプチドとなり、でんぷん質は糖化されてブドウ糖になり、さらにアルコールや 有機酸となります。
- (5)品質調整
- 熟成の完了した味噌は、みそすり機械を通してすり味噌に整えられます。
- 天然醸造味噌とは
- 発酵・熟成の際には一般的に微生物の発酵作用を促すために、人為的に加温などの品温調整をします。 それに対して、品温調整をせず、味噌自体の成り行きに任せて発酵、熟成させる方法を 「天然醸造」と呼んでいます。
- 麹の果たす役割
- 麹とは 米、麦などの穀物や大豆に麹菌を培養し繁殖させたもので、味噌製造に欠かせないものです。 製麹は蒸した穀物に種菌(麹菌株)を接種し、適温(30℃)、適湿(100%)のもとで菌糸を伸長させます。 接種後約16時間くらい経過すると菌糸は表面から内部へと勢いよく伸び(破精込み/はぜこみ)、 呼吸熱のため温度が急上昇します。 この時点で手入れと称して米麹の場合は米粒の塊をほぐし炭酸ガスを排出して酵素を補います。 こうして倍等を続けると、接種後約40時間で麹ができあがります。
- 味噌造りには麹菌と酵母と乳酸菌が大きな働きをしており微生物を生育させ有害な微生物を 除去することがよい味噌造りのポイントになっています。
- 味噌の色の違いは
- 赤味噌は大豆の浸水時間を長くし高温で長時間蒸煮すると、たんぱく質が熱変性して酵素による分解が 促進されるため濃い赤い味噌となります。 また醸造中の品温が高いほど、またその期間が長いほど、色が濃くなる傾向があります。
- 「蔵ぐせ」とは
- 味噌は発酵食品であるだけに原材料の配合を同じにして仕込み同じように管理しても出来上がる 味噌の味や風味がまったく同じになるということは殆どありません。 微生物が活躍する発酵・熟成の過程では自然の条件の影響が複雑に絡み合い味噌は個性的な風味が作られます。 それを「蔵ぐせ」と呼びます。 味噌蔵ごとに味噌の風味を醸し出す要素、そこに住みついた酵母や乳酸菌のような微生物の種類や それらが働く環境条件が異なり、それによって香味などにその蔵特有の個性が生み出されます。
- 味噌の上手な保存方法
- 冷蔵保存が必須です。 冷蔵庫に保存するのは室温で保存すると温度の影響で褐変(色が褐色に変わる反応)が起きやすく香りや 味が損なわれてしまうからです。 なるべく空気に触れないようにすると共に必ず冷蔵保存しましょう。 空気に触れると好気性菌が繁殖しやすくなって品質が悪くなり風味も落ちます。 袋詰の味噌は使う度に袋の中の空気を抜き袋の口をしっかり止めて空気が入らないようにします。 または、密封容器などに移しかえて表面にラップ材を密着させてから蓋をする。 容器に移し替えるときは味噌の内部に空洞が出来ないように心がけます。










